式守一輝 行司
もうヤバかったっすよ。場所前にちょっと風邪ひいてしまいまして，いきなり喉の調子が最高じゃなかったんです。ヤバいなぁと思ってたら案の定，どんどん声がガラガラに。って毎場所ガラガラにはなってるんですけど，今場所はいきなりなってしまいました。だけど，かえって余計な力が入らなかったからか，迫力のある声だ，ってお客様に褒めてもらったりもしたので，よかったっす。
それより，今場所は行司に新弟子も入って，裁きも最初じゃなくなったので，より一層気が引きしまりましたね。自分では結構良い調子で裁けたと思います。
それと，ほんとヤバかったのは，新序出世披露の口上です。とにかく緊張しまくりました。知ってる方がいっぱい目に入るし，写真撮ってるし，カメラ回ってるし，それに，みんなの一生に一回のお披露目だと思うと，もうガックガクブル２でした。ほんとヤバかったっす。
あとは，もうちょっと持久力っていうか，常に最高の状態で土俵に上がれるようになりたいです。毎場所，中日あたりになると，意識が朦朧としてきて。気合で立ってる感じが自分でもしてしまいますんで。
えっ，出世披露のビデオ，ネットに載せるんすか？ ヤバイっすよ。
五十嵐 聰 前相撲
――まったくのぶっつけ本番で，いきなり前相撲を取ったわけですが，どうでしたか？
何とか2勝できました。とにかく思いっきりぶつかればイイや，と思ってたんですが，自分なりに思ってたとおりにできた気がします。
――すごい落ち着きですね。
いえ。まだ何もわからないだけです。。。
――全くの相撲初心者とは思えない相撲だったと，いう声も聞きますよ
うれしいです。とにかく脇を絞めて，頭を下げて，前に出る，それだけを心がけました。みなさんそうおっしゃるので。
――それをいきなり本場所の土俵でできるとは。。。他に印象は？
化粧まわしが重かったことです。今度は，軽々と化粧まわしをつけて，皆さまに見てもらいたいと思います。
赤井 浩城 6勝1敗
やっぱり，厳しいっすね，本場所は。
場所前，皆さんには，優勝だ，ってだいぶ応援していただいたんですけど，そう簡単にはいきそうにないな，って気は内心ちょっとありました。だからまずは勝ち越し目ざしていったんですけど，4勝して気がゆるんだのではないと，自分では思います。結果は6勝できたんでよかったです。
とにかく，これで高校も卒業して，いよいよ本格的に相撲だけの毎日になるんで，稽古をしっかりやって，皆さんの期待に応えたいです。課題ですか？基本からしっかりやることだと思います。四股の構えとか，まだちゃんとできてないって教わりました。もっとぐっと開いて，こう。あ，そうだ，四股踏んできますんで。
内海 光 2勝5敗
なかなか勝てませんねぇ。血まみれになるし。鼻，骨折してたんですけど，初日に当たっちゃって土俵に鼻血ドバーって。ビックリしましたよ。
成績はアレなんですけど，でも，自分ではちょっと手ごたえもあったんです。足立さんにはこれまで全く歯が立たなかったんですね。あたっても，ボーンて跳ね飛ばされるし，土俵際まで押しても残られて簡単に押し返されてたんです。でも，今場所は相手に力が伝わってる感じがありました。たまたまかもしれませんけど，自分では納得できたんで，この勝ちを励みにまた頑張ります。
それと親方から，いいものプレゼントされちゃいました。ヒントはライオンでーす。
大澤 弘規 2勝5敗
あー，壁です壁。相手も壁だし，俺自身も壁。これを越えなきゃ始まらないんです。
土俵際までは持っていけるんです。でもそこまで。そこからあと一歩がいけなくて，もってかれちゃう。稽古場でも同じ。へたっちゃうんですよね，土俵際まで持っていくまでで。脇が開いて股が閉じてるから同じ力を使うにも余分な力ばっかり使って，それでバテちゃう。教えてもらってることを吸収できるように，もっともっと稽古に励みます。
でも今場所前はだいぶ稽古できたんで，脚の筋肉も現役時代に戻ってきました（――うわ，ムキムキですね）。ぶっちゃけ，大学の時もスポーツは1年生のときしか本格的にはやってなかったんです。。。実は。ただ太らないっすね。稽古がきついと，食べる力が残らないんですよ。でもそんなこと言ってられません。上戸彩さんに会えるまでは。
松峰之山 和 2勝5敗
――不思議ですね。稽古場と本場所とでこんなに違う人も珍しいですよ。
はい。舞い上がってしまうといいますか，立会いで，下見てたらはたかれてた，みたいな感じで終わってしまってました。
――やっぱりものすごく緊張するんですか？
いや，序ノ口のときよりはマシだったように思います。もうそろそろ慣れてくる，と良いんですが。
――あの稽古場でのどっしりした感じ，本場所でも見せて下さいよ。ガッとひきつけてドドッと寄るあの相撲を。
はい。いつまでもこのままじゃ，いつも応援してくださる皆さんにも申し訳ないですからね。あと，月刊『相撲』03/30発売号は，ぜひ見てください。よろしくお願いします。
森岡 佑介 6勝1敗
最後まで優勝争いできたんは，ごっつぅ満足いってま。最後の一番でっか？負けといてこないこと言うたら怒られるかもしれまへんけど，今場所で一番納得いく相撲でしてん。負けて悔いなしですわ。まあおおきい相手で，最初土俵に上がったときは，ビビってもうてましてん。せやけど，ここで負けてなるもんか，ちゅうことでリキいれて思いっきりぶつかったりましたわ。せやけど強かった，重かった。最後まで押し切られへん。押しとる間にこっちがへばってしもてジ・エンドですわ。まあ全力出せたんで悔いはおません。ま，まだまだわても稽古が足らへんちゅうことですわ。来場所も優勝争いできるようにがんばりまっさ。
苍國来栄吉 5勝2敗
この地位だと勝ち越すだけでも嬉しいと思ってたんですよ。それが実際4勝して，勝ち名乗りうけて，ヤッタって思いながら花道歩いてたら，もう，すぐに次の取り組みのこと，来場所のこと，次から次に先のことばっかり頭に出てきて，嬉しいのなんてホンの数秒でした。それで5勝でしょ。5勝目は嬉しいというより，タイヘンなことをしてしまった，っていう気になってしまいました。
立会いが変わった？そう？意識はしてないけど，重い人にも飛ばされなくなったね。寄っていけるようにもなった。自分でもイイ感じだった。でも，親方はキビシイ。まだまだいっろんなこと言われる。もっともっと上に上がらなきゃいけないからね。やることいっぱいで，やっぱり勝ち越しても嬉しくないな。心配。
でも，おかげさまで手術して腕の心配がとりあえずなくなりました。何，入院の写真もネットに載せるの？ いいよ，そんなの。
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