荒汐部屋

平成22年　三月場所（大阪）

今場所を振り返って
3．福轟力・式守一輝・日の光・荒獅子・蒼国来　編

福轟力　（三段目西93枚目：6勝1敗）

場所前に親方から「今場所の赤井は，良くて5勝，悪くて3勝だな。」と言われてました。だから終わって「今場所は良く頑張ったなあ」って，なんだかずいぶん褒められました。いや，自分としては「最悪6勝，良くて全勝」だと思ってやってたんで，微妙な気分なんですが。

それにしても悔やまれるばかりの今場所です。まぁ，終わってから何を言っても始まらないんですけど。言い訳にしかならないんですけど。でも，あの負けた一番，ほんと何もしてないんですよ。立会いあわなくて，あ，待っただなって判断して立ってたら，そこを押されて終わり。いくらなんでも行司か審判か誰か何か言うだろ，って高をくくってたら，何もなくそれで負け決定。そのときは悔しくて悔しくて，もうこの気持ちをどこにどうぶつけていいのかわからなくなって，支度部屋で独りで「うぉー！！」って吠えてました。

これはいい勉強になりました。土俵に上がったら，誰も助けてなんてくれないし，自分で勝手に勝ったの負けたの決められない，そういう勝負の場所の厳しさというか。今さらじゃ遅いんですけど。

ただ，そうは言っても6勝したので，来場所は怪我をする前くらいの地位に上がるはずです。ここからが本当の勝負。もう一つ上の強さを得るべく，身体に気を使いながらやっていきます。

ほんま，しゃぁけど，えらい応援してもろたんに，全勝でお応えでけへんで，面目ないこっちゃですわ。どうぞ今後ともよろしゅう御贔屓のほどお願いしまっさ。（←得体の知れない関西風弁を繰り出すので，気持ち悪いっす，やかましいっす，と弟弟子らに言われつづけた今場所の福轟力でした）

式守一輝　（行司　三段目格）

千秋楽終わったら飲み明かそう，と思ってましたが，とてもそんな体力気力が残っていません。お疲れ様でございます。

あ，その単語だけは言わないで下さい。自分の前では禁句っす。禁句。（※注　その単語，とは「指し違い」です。さすがにかなりのプレッシャーのなか裁いているようで，かなりナーバスになっています。）

ふぅ，今晩はWrestleManiaですね。

日の光　（序二段東108枚目：1勝6敗）

どうしちゃったんでしょうね。自分でも驚きました。中日まで夕方になると熱がでるし，少し食べたら気持ちが悪くなるし，8kg痩せました。明らかに軽いし，力は出ないし，勝てるとしか思えないような相手にも歯が立たないし，さっぱりダメでした。

相撲もダメでしたが，府立体育館に行くまでがタイヘンでした。豊中から阪急電車に乗って梅田まで行くんですけど，立ってたら，十三の手前あたりで目の前がだんだん暗くなってきて，星が飛んできて，フラフラしてきたんで，これはヤバイと思って，十三の駅で降りてベンチで一休みして，なんとか難波までたどり着きました。行くまでの体力が無いのに，勝てるわけ無いですよね。

今場所のこの症状が蔓延したのは，2階で寝起きしてる人らばっかりなのに，1階の自分が一番ひどいなんて。まったく理由がわかりません。

身体を戻して来場所は大勝ちしないといけませんね。それより今日，親がここに来ていてビックリしました。親方に何で言わないんだって怒られましたけど，自分も知らなかったんです。

（皆とお揃いの着物を忘れて独り紫で目立ちまくる日の光。「1勝でーす！って目立ってたら良いんだよ」と，ヤケクソぎみであります）

荒獅子　（序二段西51枚目：4勝3敗）

ついに勝ち越しました。大阪での初勝ち越し。いつもの勝ち越しに比べても，格別にうれしいですね，この勝ち越しは。

3勝3敗で最後に決めたんですけど，挿されてまわしとられちゃって，こりゃダメだたなって半分諦めてたんですけど，投げられたりするのもなんとかこらえてるうちに，自分の回しが伸びてきて，そこから上手くおっつけて出て行けました。負けた相撲も全部前に出れてたし，全体的に内容が良かったんで，最後に星がついてきて良かったです。

早く三段目に戻れるように，頑張ります。

蒼国来　（十両西7枚目：8勝7敗）

ふぅ。はぁ。やっと終わったね。長かった。

最後，7敗になってからの2番。これを勝ったのが何より。追い詰められてから連勝できたのは，自信になるし，うれしいね。

いろいろあったけど，とにかく最後連勝で勝ち越し。もうそれだけ。疲れた～。